お疲れ様です。
今回はWEB広告業界、
とりわけ広告運用担当者の仕事内容について書こうと思います。
きっかけ 「タクシーの運転手って企画書書かないんだろうなあ」
今日ふらっと近くの本屋まで散歩しながら
次のブログ何書こうか考えていたときに
ふとこんなことを思いました。
タクシーの運転手の人って
仕事で文章とかあまり書かないんだろうなあ。
企画書とかも作らないだろうし、
どんな仕事や考えを持っているんだろう。
って。
別に企画書を書くことが尊いとか、
なんかすごいということではありません。
資料作成、ひいてはPCを使う業務時間があまりないんだろうな、
という事実に対する感情です。
また、逆を言えばタクシーの運転手も私の仕事、
ひいてはWEB広告業界の仕事内容については知らないわけで。
なのでこの記事は、
勝手にタクシーの運転手に伝える気持ちで書こうと思います。
そのぐらい分かりやすく書きます。
広告代理店の方へ「いつも連絡遅くてすみません・・・笑」
と同時にもう1つ、この記事を書き、伝えたい方がいます。
それはWEB広告代理店の方々です。
特に私の取引先の方々・・・いつも返答が遅くてすみません笑
私が広告代理店に勤めていたとき、
いつもこう思っていたんですよね。
「なんでいつも質問への回答が遅いの?」
「なんでいつも資料の依頼が急なの?期限に余裕がないの?馬鹿なの?」
ってね笑
でも今なら分かります。
私は悪くありません笑
理由のほとんどは事業会社側の組織体制、意思決定の構造のためです。
その 釈明 と 謝罪 の気持ちを込めて、
WEB広告業界の仕事を紹介できればと思います。
就活生へ「WEB広告の仕事は結構面白いよ」
また、就活生の方にも伝わるといいなあ、
という願いも込めて書きます。
マスメディア(TVや新聞、雑誌)の広告は
なんかクリエイティブで派手。
もしかしたら芸能人と関われるかも。
でもWEB広告ってなに?
あのアプリとかに出てくる鬱陶しい広告?
っていう感じだと思います。
私もたまたま今WEB広告の仕事をしているだけで、
就活のときはよく分かっていませんでした。
実際仕事の中身もだいぶ異なります。
でも個人的にはWEB広告の仕事、
マスメディアへの広告掲載よりも面白いと思っています。
その面白さを伝えたいです。
ですので、仕事の外側・表面的なものだけでなく、
・どんな考えや意識のもと動いているか
・どんなスキルが求められているか
など頭の中についても伝えたいと思います。
WEB広告業界一筋の人間が書きます。
私は現在社会人6年目で、
ずっとWEB広告の運用領域で仕事をしてきました。
最初の3年間は広告代理店で、
その後~現在までは事業会社(広告主)で
代理店に発注する側でやっております。
WEB広告業界において、
異なる立場から関わっているので、
俯瞰して記事を書けるかと思っております。
また同じ部署ではTVCMなどいわゆるマスメディアへの
広告出稿をやっています。
TVCM関連の仕事との比較をした視点も取り入れながら
記事を書けると思います。
※代理店や事業会社、媒体社の関係は別記事で書こうと思います。
余談ですが、媒体社側の経験がないので、
そこは今後のキャリアとして視野に入れたい
(といいつつこのブログはメディア側ですが)
と考えています。
業務全体 連絡・打合せ・資料作成の3つ
で、そもそも全体的に何をやっているのか。
大きく分けて3つに分類できます。
- 連絡(メール・電話など)
- 資料作成
- 打合せ・相談など
連絡(メール・電話など)
社内の人(上司・同僚・部下・役員など)
社外の人(広告代理店がメイン)
これは社会人のほとんどがやっている仕事ですね。
資料作成
社内説明資料、決裁資料など(Word・PowerPoint)
WEB広告配信実績の集計(Excel)
※定例業務もあれば突発的なものもある
企画系の人はここに多くの時間を取られます。
社会全般の分類が分かりませんが、
WEB広告運用担当者も一応企画系に入るかと思います。
(私の会社では本社勤務の人=企画事務職という名前です)
打合せ・相談など
社内
- 毎月の定例会、提案、相談など様々
社外
- 既存の広告代理店との毎月の実績報告の打合せ
- 新規の広告代理店からの提案の打合せ
資料作成編 =「集計用」「説明用」の2つ
さて、それでは少し業務内容を深堀りして書きます。
この記事では資料作成について触れます。
他の業務領域についてはまた別記事にします。
どんな資料を作成するのか。
私の業務内では大きく分けて2つあります。
- 集計資料(ほぼExcel)
- 説明資料(主にPowerPoint・Word)
集計資料と説明資料は密接に関わっています。
集計した結果から説明資料を作成するイメージです。
社外向け
実は広告主側は、社外向けに資料を作成することがほとんどありません。
ここが広告代理店との違いの1つです。
代理店は基本的に社外・広告主向け資料を作ることが多いです。
逆に社内向けはあまり無いと思います。
少なくとも私は代理店時代、社内向け用資料を
作成したことはありませんでした。
社内向け
社内向けの説明資料は、
その資料の用途によって分けて説明できると思います。
ざっと分けると以下です。
- 共有、報告
- 提案
- 決裁
下にいくほど資料の作り込みが必要です。
それぞれ説明します。
共有・報告
作成順序
- 実績集計・代理店からデータを揃える
- 話の骨格を決める
- 集計データから資料に使うグラフや表を作成
- Wordに貼り付け
- 説明文記述
- 上司に提出・修正戻し
- 修正 ※繰り返しあり
- 打合せ
事細かに書きましたが、ざっくりいうと、
数値データを準備し、そこから導き出せる今後の対応を資料にまとめる、
ということです。
作成時間
だいたい2~4時間程度
当たり前ですが、人や状況によって大きく変わります。
作成頻度
私の会社で最も規模が大きい事業の広告(年間億単位)では、
月に2回事業部門の部長~担当に打合せで進捗を共有しています。
一方、年間数百万円程度のところは半年に一回程度です。
共有対象者
自分の直属の上司だけのときもあれば、
本部長、役員クラスまで説明するときもあります。
ツール
ExcelかWordで作成することがほとんどです。
(わざわざPowerPointを使うことはありません)
私の会社ではTableauなどのBIツールと呼ばれるものは使っていません。
打合せがあるときはWordで作成したほうが話しやすいので、
Excelでグラフ作成 → Wordに貼り付け
という手順を踏みます。
共有内容
報告内容のメインは、どのぐらいコンバージョンを獲得できているか、ということです。
※コンバージョン=自社WEBサイト上での資料請求や来場予約、購入に至ること
コンバージョン数(CV数とよく略す)はWEB広告業界でもっとも注目される指標かも。
そのコンバージョン数が今月は多いのか少ないのか。
なぜ多いのか、なぜ少ないのか、
理由を説明する必要があります。
なぜそうなっているのか を3Cで説明する
多い・少ないの基準は当社では前年比がほとんどです。
多い・少ないの理由については、
いわゆる3C分析で説明します。
すなわち
- 市場
- 競合
- 自社
です。
3つの要素で、なにに変化が起き、
コンバージョンの変化の要因となっているのか、を把握します。
WEB広告領域でいうと、3C分析は以下の要素に置き換えられます。
- 市場 = 検索ボリュームや広告表示回数
- 競合 = 検索広告での他社の広告表示頻度・回数
- 自社 = コンバージョン率(コンバージョン数÷自社サイトに訪れた人数)
これらのデータもタイムリーに数値化できます。
当社の場合は代理店からデータをもらい、
資料用に色・サイズを加工します。
数値が揃ったらどう伝えるかを考える 提案内容も考える
データが揃ったら話のストーリーを決めます。
ざっくりいうと、ポジティブに話すのか、ネガティブに話すのか、
ということです。
状況は良いのか、悪いのか、
特に、状況が悪いときは、なぜ悪く、じゃあどうするのか、
という提案まで求められます。
なので状況が悪いとき(コンバージョン数が少ないとき)、
仕事は単純に増えます。
そう、このコロナによって
我々WEBマーケターの仕事は増えているのです。
現在のように景気が悪い、業界にとって逆風が吹き、
広告の費用対効果が悪いときは色々工夫や対応を求められます。
1.広告費用を削る
2.新しい広告に取り組む
3.月ごとの費用配分を変更する
など、ここは会社の経営状況にもよるでしょうが、
広告領域で出来ることを事業部門側に提案します。
そして打合せの場で、協議します。
終わりに
ということで今回は
WEB広告運用担当者の仕事シリーズの導入編として、
資料作成(共有・提案編)を書きました。
これ以降の記事で詳しく業務内容を、
会社バレしない程度に裏話等を書いていければな、と思います。
それでは。
コメント